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2017.10.27

高旗山現地踏査の結果

天測点の発見

先週、郡山市の市道に関する業務で、市内の高旗山に行ってきました。
市道の調査をしつつ、高旗山山頂にある三角点も観にいこうとなり登ってきました。

高旗山の現地踏査へ

高旗山は標高968.1mで、ハイキングコースも設置されている郡山市三穂田にある山です。
その山の市道の調査で、2日間の日程で道路の現状の確認を実施してきました。

初日は、高旗山の三穂田側の入り口から登り、枝線の道路の現状の写真をとり、また本線にもどっては登りはじめる。
また、山頂の方に上がっていく途中、茂みから低い声唸り声らしき音が聞こえたり、半日かけて無事に約15km踏破しました。
次の日は、三穂田と反対側のの市道の調査のため、高旗山を登りました。

高旗山の山頂めざして

反対側の市道の調査は、逢瀬町側からのスタートでした。
今度は、高旗山登山道に沿って。
逢瀬側の登山道は、入り口前まで車で行くことができたので、山登りは、本当に登山道からでした。
登山道入り口は、案内掲示板や階段があったのですが、山を進んでいくとドンドン道が険しくなり、
崖ぎりぎりを歩いたり、倒木を乗り越えたり、急斜面を登ったり、残り400mなのになかなか山頂につかなかったり・・・。
あと少しが登り切れませんでした。

三角点と天測点と山頂

なんとか登頂に成功し写真を撮り、一息ついてから高旗山からの景色と三角点とに対面しました。

高旗山一等三角点

三角測量に用いる際に緯度・経度・標高の基準の点。高山の山頂付近に設置されている場合が多く、
場所によっては、公立学校などの公的建造物の屋上に設置しているところもあります。
測角のために相互視通できるようになっています。 高旗山の場合、磐梯山と大戸山、七本松、三倉山、富士見山(白河市周辺)、大滝根山、吾妻山と相互視通が取れるはずです。

そのため、視通できるように三角点の周辺の見通しが良く、郡山の街並み、磐梯山、猪苗代湖など山頂からみることができました。
日頃の行いが良かったのか、晴天の中登頂することができました。

郡山市
▲郡山市の街並み

磐梯山
▲磐梯山

猪苗代湖-湖南方面
▲猪苗代湖(湖南方面)

三角点の確認もでき、そろそろ下山をしようとしたとき、三角点と別にある構造物を見つけました。
今回紹介する「天測点」です。

天測点指標鋲

天測点とは、三角点の天文測量を実施するために設置し、その目的は、三角測量で求められた位置座標を規正するために使用されます。
しかも、昭和29年から5年間に一等三角点のすぐそばで実施され、全国に48箇所地点にしか天測点が設置されていない、珍しい観測点「天測点」が、
高旗山にありました!!

形もコンクリート製で四角形や八角形のどちらかで、高旗山の天測点は四角形。
側面には「第十五号 天測点 地理調査所」。
台上に「指標鋲」が埋め込まれていました。
天測点の中には、既存していないものや崩壊したものもあるらしいです。

天測点-側面
▲天測点-側面

天測点-指標鋲
▲天測点-指標鋲

この天測点ですが、対になる構造物「子午線標」という目印の石柱が、真南か真北に設置されているようで、
高旗山から真南に約8km離れた、須賀川市滝の山中にあるようです。
「子午線標」の情報を見つけましたので追記します。
高旗山から真南に約8kmいったところにあるようです。
ヤマレコ」というWebサイトに公開されていました。

今は、観測機器の発展で、天測点の天文観測は行われていないですが、
貴重なものを発見でき興奮しました。
今回は天測点でしたが、今後も珍しいものを見つけたら、随時更新していきたいと思います。